楽しみでしかおへん。
王将の台本を開き三吉の台詞を口に出し読んで見ますと、シーンもさることながら、いろんな情景が蘇ってきよります。稽古場やったり、楽屋やったり、もちろん本番もね。いやあおもろかった。ふと、あの時の集合写真を手にとって見ますと、まあみなええ表情で。写真家の萩庭さんが「隣りの人の何処でもいいから触れて下さい」その一言が魔法のように皆を笑顔にさせて。あの写真を見る度に青春やったなぁ〜みたいなね。
いや、思い出に浸ってる場合やない。また、やりますねん王将を。坂田三吉を。3部作を。
正直、自分がどのように三吉を作っていったのか、どんな三吉を演じようとしていたのか、その記憶はないのです。まあ、全く余裕がなかったんでしょうなぁ
では、今回は? 少し余裕を持って演じてみるか? あかん、そんな余裕なんて三吉に必要ない。いるか? いらんか? やってみなわからん! また、試行錯誤、皆で創っていきますわ。
私、現在横浜市民でして。まだ住んで4年目の新参者ものですがKAATで公演出来る事はとても嬉しくおもいます。地元の新聞に載らないかなぁなんて思ったり。そして今回は地元大阪での公演も控えております。これまた、嬉しくて。この王将だけは大阪で親父に見せたかったなあ。演劇が好きで大阪愛の強い親父やったもので。
さあ、まもなく稽古が始まります。気持ちが焦ってしまって、心身ともに蹴躓かないように、逸る気持ちをおさえて、とにかく大阪千秋楽まで無事完走出来ること。それにつきます。